エニッキ

絵日記です。

2017年2月11日 絵日記その10 「鳩鳴いて烟の如き」

   鳩鳴いて烟(けむり)の如き春に入る    漱石


さすが、漱石せんせい、どこかシュールでいらっしゃいますねー。
烟の如き春・・・・か~~。
そう言われれば確かに春って、ボヤボヤと暖かくて、何となく煙ってるような感じです。
でも、それなら、なぜ「烟のような」ではないのか・・・・・・?
漢詩の好きな漱石せんせいなので、つい口調が武張ってしまった・・・だけではなさそう
と思って、ごはんを食べながらちょっと考えてみました。


「烟のような」は本当に「烟みたい!」という感じで、「烟に似ている」という意味が強い。
「烟の如き」は、「春は烟のようなものである」という感じで、定義づけみたいな雰囲気がある。
・・・・・・・
なので、この句がどことなくシュールな感じがするのは、「如き」のせいかも。
「烟みたい!」だと、「ああ、そうね。」だけど、「春は烟のようなものである」と言われたら、「こいつ、何言いたいの?」と思われるかもしれません。


というわけで、「こいつ、何考えてるの?」と言ってもらえそうな絵にしてみました。

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